6月10日
会社帰りに閉店間際のYSP杉並南へ滑り込み、足回りをリフレッシュ&軽量ホイールに換装したNew kuroki号を受け取った。自宅まで軽くテストライドだ。
60km/h程度の速度でもハッキリわかる。バネ下の軽量化の効果は絶大だ!
ギャップ通過後、サスの収縮が素早く収まる。ノーマルホイールではボヨンボヨンボヨンと3往復していたが、1往復で収束してくれる。
なお、このフィーリングは新型バイクっぽさを感じさせる。重たいバネ下が、実はTRXの味の一部だったことに、今ここで気づくのだったw
交差点が近づく。ブレーキングで速度を落としてターンの準備をしていると、フロント周りからの妙な感触に気づいた。異音がするのだ。
あたかもブレーキディスクに油脂類がかかってしまったような感じだ。しかし、制動力の立ち上がりは問題ない。むしろ良く効く。
ガレージに到着してフロントブレーキ周りをチェックしたが、ディスクに油脂の気配はなく、ブレーキフルードの漏れも見られなかった。
6月12日
YSP杉並南にkuroki号を持ち込み、池谷メカに異音の調査を依頼する。
まずは問題の切り分けだ。
ブレーキディスクの左右を入れ替えはNG。異音が発生するままだ。
古いホイールとタイヤの復活はOK。ブレーキシステム一式は同じで、ホイールとタイヤが異なる状態だと、異音が収まった。
異音が発生するタイミングは、ブレーキングをやや強めにかけた時だけだ。タイヤと路面の摩擦や、タイヤとホイールのズレは考え難いため、ホイールが異音発生のキッカケになっていることは確定した。
問題は…どこから異音が発生しているか、である。
池谷メカに、ホイール発売元のADVANTAGEへ問い合わせてもらった。
回答は以下の通りであり、残念ながら自分達で原因を追求するしかないようだ。
- エンケイ・テストアンドラボラトリーによる耐久試験をパスしている
- 今までTRX用に30台近くは販売したが、そのような事象は初めて
- 微振動からくる周波数によって、楽器の共鳴のような状態と見られる
- 何が関係してるかは分からないが、共鳴の周波数を狂わせる行為が必要になる
- ディスクローターに傷や歪みが生じていたり、消耗で摩擦が均等にならない場合は、ブレーキの鳴きの原因になることがある
- キャリパー自体も共振の対象になるため、パッドピンやパッドスプリングも視野に入れる必要がある
- 微妙なバランスで鳴っていると思われるが、当社で打てる手は無い
TRXと言えばモトスプリングの酒井さん。ここにも聞いてみた。
共鳴の究明はやっかいで、思わぬ場所から発生している場合があること。
また、完治しなくても一定の段階で「ここまで」と諦める覚悟も必要である、とアドバイスをいただいた。
池谷メカと検討した結果、以下の順序で調査することになった。
- ハブとディスクの組み付け位置を変える
- 穴を一つづつずらして、異音に変化が出るかを観察する
- ブレーキパッドを変える
- MOS用のパッドがあれば、それに交換して変化を見る
- 変化があるなら、この際パッドを交換する
- ブレーキローターを変える
- これでダメなら諦める
9月8日
大分時間が経ったが、池谷メカからブレーキパッドを純正中古に変更したところ、異音が消えたと連絡があった。
もともと着いていたBREAKINGのパッドも、面と角をがっつり削ってみたところ、異音が収まったとのこと。
鳴き止めグリスや清掃だけでは変化が見られなかったのが謎だと、首をかしげる池谷メカだったが、異音の発生ポイントが掴めたのは何よりである。
異音問題はひとまず収束である。
ただ、異音はいつまた再発するかもしれない。
その時は、潔くブレーキローター&パッド交換するつもりだ。カスタムのキッカケになるしw
なお、このタイミングでTRXの12回目の車検となった。
電装パーツのリフレッシュ、EXACTホイール換装の時に消耗品はあらかた交換済みなので、今回は車検を通しただけだった。
9月17日
シルバーウィークの初日、サクッと近場を走ってみた。
TRXの足回りは軽快に動き、違和感は全く無い。
ブレーキング時の異音もすっかり鳴りを潜めている。
新型MT-10SPの納車まではもうしばらく時間がかかるので、今はTRXを楽しむことにしよう。
しかし…シルバーウィークは雨続きで乗れない日々が続くのだった。
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