2002年1月4日現在、高速道路での二人乗りは、道路交通法で禁止されている。
そして、今まで多くのライダーが、この規制に対して繰り返し異議を唱えてきた。
kuroki自身も、Nifty-Serveの掲示板で意見を集め、雑誌に意見書を提出したことがある。
Internetの掲示板でも、この話題に対しては興味深く眺めてきた。
そんなワケで、今更なんだけど、このテーマについて意見を述べてみたい。
その規制は必要?
高速道路二人乗りに対するkurokiの考えは、「賛成」である。
より正確に言うと、「規制する必要がない」となる。
その根拠については、今更くどくど述べる必要もないだろうが、簡単に概略を説明しておこう。
1.時代に即していない
この規制が成立した時期は、バイクの性能が著しく低く、二人乗りで高速走行することが難しかったようだ。
当時の車体設計を考えると、やむを得ない規制かもしれないが、今やアウトバーンを200km/hでタンデム走行できるバイクが、普通に街中を走っている世の中。
形骸化した規制は、時代に即していないのが明白だ。
2.規制を維持するための後付理論
警察は、珍走団(=暴走族)対策のために、高速二人乗りは禁止だと言い出した。
しかし、コレはおかしい。
そもそも、珍走団たちの舞台は街中だ。
「オラオラ~、このカッコいい俺たちを見て見て~」と蛇行走行を繰り返し、世間の注目を浴びたい彼ら。
高速道路を使うなんてのは、正月の富士山詣ぐらいじゃないのかな?
3.他の先進諸国では見られない状況
欧州や米国などの先進諸国では、こんなヘンテコな規制は存在しない。
そして、二人乗りの影響で社会問題になったハナシも聞かない。
ではなぜ、日本だけが規制しなければならないのだろうか?何か合理的な根拠でもあるのだろうか?
4.一般道に比べて安全
交通事故の半数が、交差点で発生している。
基本的に交差点が無く、見通しの良い高速道路では、一般道のような事故が減少するのは自明の理。
以上のことから、高速道路の二人乗りは、規制する必要性がないと考えている。
だが、規制が緩和されても、kurokiは二人乗りして遠出するつもりはない。
なぜなら、TRXで二人乗りすること自体、好きじゃないもんで。
二人乗りするしないは自分自身の判断に任せる、でイイんじゃないのかな?
反対派の意見
逆に、Internetの掲示板で見かける反対派の意見は、大体こんな感じ。
- 同乗者が居眠りして落っこちたらどうするの?
- レプリカみたいなシートに人が乗せられるのか?
- 事故したときの被害が2倍になる
- 危険だから反対
最後のは論外として(笑)、他の意見は一見もっともに見える。
しかし、議論が進むに従い、反対派の意見はほころびを見せ始め、時として逆ギレが始まる。
そもそも個人の主観を、薄弱な理論で武装しただけの意見だから、論理的に組み立てられた意見にかなうはずもない。
バイクに乗らない人が、イメージだけで反対意見を述べるのは、まぁ仕方ないことだ。
我々当事者にとっては迷惑なことだが、全ての人に実態をキチンと把握してから意見しろと言うのは土台無理なハナシだ。
面倒でも、根気よく説明を続けていくしかないだろう。
むしろ問題なのは、バイク乗りが反対するケース。
先に述べた通り、二人乗りは個人の判断に任せるべきで、法律で規制するまでもないと思っているのだが、どうも彼らは違うようだ。
「自己責任」に対する価値観が、大きく異なっている。
この溝は、多分今後も埋まらないだろうね。
ちなみに、先の反対意見に対する、kurokiの見解は次の通り。
- 同乗者が居眠りして落っこちたらどうするの? → 同乗者を落としたときの罰則規定を設ける。落とさず走れない人は、二人乗りをしなきゃイイ。
- レプリカみたいなシートに人が乗せられるのか? → 何とかなる。乗り心地は悪いけど。イヤなら二人乗りしなきゃイイでしょ。
- 事故したときの被害が2倍になる → 7人乗りワンボックスが横転したときの被害は?そっちは規制しないの?
- 危険だから反対 → なら、危険なバイクから降りてくれ。暴論だと思うなら、もう少し論理的に考えて欲しい。
まとめ
「多くの日本国民が議論を尽くした上で、納得のいく選択をするべき。」
なんてキレイゴトを主張する連中もいるが、そんなの先送りのための口実に過ぎない。
そんな方法で延々と決まらないってことは、歴史が証明している。
だから、何処かの力でズバっと決めてもらうしか、解決手段がない。
情けないけど、日本お得意の「ガイアツ」に頼るとかね‥‥。
結果オーライなら、まぁ、良しとしましょうか。