迎春・耐寒ツーリング

独身時代、まだTRXに乗っていない頃のこと。
毎年初日の出を見に銚子の犬吠埼まで行っていた。

クソ寒い中、鼻水を垂らしながら走り、凍えながら初日を待ったもんだ。

結婚してからしばらくは、イロイロな事情で初日の出ツーリングを開催できなかったが、今年は久しく訪れたチャンス!
嫁から馬鹿にされようとも文句言われようとも行くことに決め、参加者を募った。

募集が突然だったため、ハナシに乗ってくれたのは「つるや」のY氏だけだったが、それでも結構!
こんな馬鹿なコトに参加してくれる人がいるってだけで、十分価値があるのじゃ。

今回ご一緒できなかったTRX-MLのA氏、次回なにかやりましょう!

馬鹿どもの集合

2002年1月1日、午前3時。
木下バイパス入り口のセブンイレブンで、もう一人の馬鹿、もとい参加者のY氏を待つ。

待ち合わせ時刻を少し回ったところで、Y氏が到着。

「いや~寒いねぇ。わはははは。」
「ホント、さみ~ね。がはははは。」
「しかし馬鹿だね、俺らも。」
「ホントホント、何考えてるんだって大統領(奥さん)に馬鹿にされたもん」
「あ~ウチも、嫁がエラくブ~たれてましたよ」
「がはははは‥‥」
「わはははは‥‥」

のっけからハイテンションな馬鹿二人。

気温は非常に低い。
走っていると鼻水が垂れるばかりか、右手親指と小指が凍傷になるんじゃないかと思うほど痛い。
ココまで追い込まれた状況だと、自然とハイになるもんだね。


黒いのが、kurokiの馬鹿1号機。


赤いのが、Y氏の馬鹿2号機。

しばしコンビニで暖を取って出発。
だがしかし、ものの数分で、先ほど取った暖がはぎ取られる(涙)。

そういえば、出発準備中に、どこかのツーリンググループが通り過ぎていった。
その中に、なんと青色のTRXの姿が!リアカウルに白いラインが入っているんで、後期モデルのTRXだ。
なんかこう、妙に嬉しくなった。
同じTRXだし、同じ馬鹿の仲間だし(笑)。

利根川河口堰

午前4時半、利根川河口堰に到着。
とりあえず、付近のファミマ前にて暖を取る。


「馬鹿で~す♪」と言ってポーズを取るY氏。
寒さのあまり、どこか壊れてしまった様子。


kurokiが何をしてるかというと、足踏み運動をして、身体を温めている。
寒さに対するささやかな抵抗。

目的地は、例年通り銚子の犬吠埼にしようと思っていた。
実際には、混雑した犬吠埼に行く必要は無いんだよね。
交通規制は厳しいし、地元民のみが知るルートも塞がれている状況(kurokiは銚子の高校を出ているため、この辺の地理は多少知ってる)。

三十路な二人は、「初日を見られればよい」という安易な方針に変更。
河口堰を茨城側に渡ってちょっと走れば、すぐに海岸に出られるんで、そこで初日を待つことにしよう。

「ココまで馬鹿やるんなら、銚子まで行けばいいのに。」
と言われても、聞こえないフリをするのだ(笑)。

神栖の海浜運動公園前


午前6時、神栖の海浜運動公園前に到着。

ちょっと走れば到着するはずなのに、これだけ時間がかかったワケは‥‥途中のコンビニで飯を食っていたからなのだ。
実際、河口堰からココまで、10分程しかかからない。
暗くて寒い中、震えながら待っているのは辛いので、コンビニ内で暖を取りながら、明るくなるまで待ってたワケ。

海浜運動公園前の道は、長い直線道路で、SF映画に出てくるような変わった光景だ。
我々の他にも、沢山の人たちが初日を待っているが、バイクで来ている馬鹿は我々二人だけ。
‥‥と思っていたら、いた。

うおんうおん、と空ぶかししながら走り回る珍走野郎が。
このクソ寒い日に、素手&ノーヘルで走り回るなんて、若くて馬鹿なきゃ出来ないよなぁ‥‥としみじみ感じ入ったのだった。


にっこりと笑う、カメラ目線のY氏。寒さのあまり、顔は引きつっているけど。


むっちゃ寒そうにしているkuroki。今にも泣き出しそうに見えるが、単に眠かっただけ。


防波堤の上から撮影。上から撮影するコトってあまり無いので、一種のサービスショット。

2002年の初日の出

2002年の元旦は、雲が厚い生憎の天気だった。
既に辺りは明るくなっているのだが、お天道様は一向に顔を見せてくれない。

もう初日は見たコトにして、とっとと引き上げることにした二人。
日が出てから帰ったら、渋滞に巻き込まれること間違いナシだからね。


利根川沿いを走ってたところ、遂にご来光が現れた。
土手に上って、小休止。


ご来光を受けて、輝くY氏のTRX。


冬の朝の凛とした空気の中、己の馬鹿さ加減を笑い合う。
さて、今年もバイクを楽しむぞ!

その後は、利根川沿いの道を我孫子まで進み、国道6号で家路に就いた。
Y氏は自宅の練馬まで、環七を通って帰ったそうだ。

さすがに元旦のこの時間、いつも混雑している国道6号もが~らがら。
9時半には松戸の自宅に到着することができた。
早速湯船につかり、冷え切った身体を解凍したのだが‥‥久しぶりに徹夜をしたもんで、湯船の中で寝てしまう始末。

長時間寒さに耐えていたため、背骨を中心にゴリゴリにこってしまい、しばらくは頭痛に悩まされることになる。
そんなこと知らずに、布団の中で爆睡モードに入るkurokiなのだった。