小諸おさぼりツーリング

例年になく暖かい晩秋だ。
11月になっても、長野地方から雪の便りは聞こえてこない。

であれば、蕎麦だ。
今ならまだ「そば七」の蕎麦を食いに行けるぞう。
じゅるるっ(←ヨダレをすする音)。

てなワケで、小諸に蕎麦を食いに行くツーリングを企画した。

風邪の初期症状

午前5時。

kurokiは、身体に妙な寒気を感じていた。
衣服がこすれるとゾクッとくる、風邪の初期症状である。
オマケに、気を抜くと鼻水も垂れてくるし。
あまりよろしくない体調である。

一応幹事なので、出発の準備を始める。
荷物をまとめ、ライディングウエアに身を包み、TRXを引っ張り出す。

やがてパラパラと雨が降り出した。
部屋に戻って、雨雲レーダーをチェックしてみると、これから向かう地域では数ミリ前後の雨量が観測されている。
つまり、このまま走れば雨雲突入は確実である。

この体調で雨天走行‥‥それはちょっとやだなあ。
明日の仕事に響くしなあ。そもそも雨天走行なんてしたくないしなあ。
などと思いながら、グズグズしていたkurokiに、嫁から決めの一言が発せられた。

無理してツーリングに行って風邪引かれたら迷惑だから、やめて。

そんなワケで、ツーリングの進行は副幹事のIidaさんにお任せして、kurokiはツーリングをサボることにした。
どーも、すんません>みなさま

せめてもの罪滅ぼしってことで、ゆういち特派員の報告を元に、ツーリングレポートをまとめることにした。

上里SAで集合


午前6時。高井戸のコンビニでみつおきさん、Iidaさんと合流。
外環の大泉IC前でパラパラと雨が降り出したが、雨具を着込むほどでもなく、そのうち雨雲を抜けてしまった。
この日、雨に降られたのはこの時だけだった(終始曇り気味だったが)。


午後8時。関越道上里SAで、皆さんと合流。
参加メンバーは次の通り(五十音順、敬称略)。

  • Iida
  • くぬぎ
  • くりき
  • Saiki
  • saito
  • すにた
  • ナオエ
  • ma-sa
  • みつおき
  • yasuo@TDM850
  • ゆういち
  • ゆに@YZF-R6
  • yokoG

なお、軟弱にもサボったモノは、以下の2名!
セイラさんに殴られてしまえ!(爆)

  • charao
  • kuroki

榛名湖へ

皆さんも揃ったところで、移動開始。
高速道路をズバッと移動。松井田妙義ICで下道に降り、本日のルートがIidaさんより説明される。

今回は隊列を組んで走るのではなく、先頭メンバーが主要な曲がり角に止まって後続の道案内を行い、全体を目的地に運ぶシステムを採用した。
yasuoさんを中心に先頭メンバーが形成され、最初の曲がり角ではゆういちが待ち、次の曲がり角ではyokoGさんが待った。
ところが、Iidaさんだけがいつまで経っても現れない。

仕方ないので、そのままの順路で進む。
目印のT字路のトコロで、yokoGさんと共に再びIidaさんを待つ。
偶然にもそこで、地元の黒いTRXの方が休憩されていた。
自然と話し込んでいるうちに、Iidaさんが現れたので、捕獲。やっぱり迷子になったらしい(笑)。
そして、榛名湖側から戻ってきたyasuoさん一向と合流し、全員で榛名湖へ向かった。




榛名湖畔にバイクを止め、例によって記念撮影。
小腹が空いたので、ちょっと飯を食べてから出発する。

ma-saさん転倒

出発後すぐの右コーナーでma-saさんが転倒。
救急車を呼び、yokoGさんとくりきさんが病院に向かい、随時連絡をしてくれた。
幸いにも、命に別状はなかった模様。

転倒したma-sa号は、近くの国民宿舎 榛名吾妻荘まで押していった。
下り坂ではあったが、パンクしてフォークも曲がったTRXは、アホみたいに重い。
交渉役Iidaさんが、榛名吾妻荘で預かってもらうことを申し入れ、快諾を得た(感謝!)。

偶然にもまた、先ほどの黒TRX氏に再会。
地元藤岡のバイク屋さんに、ma-sa号の車体引き取りの手配をしていただいた(感謝!)。

草津方面へ

トラブルも収束したので、再出発。
榛名湖近辺の道路は良く整備されており、とても走りやすい。アベレージスピードが高くなるのがちょっと怖かったけど(汗)。
榛名山を下り、国道145号を草津方面に向かい、途中のドライブイン浅間酒造観光センターで休憩する。




遅い昼飯を食べ、ここで解散となったところで‥‥


ナオエ号のリアタイヤがパンクしているのが発覚。どうやら釘を拾ってしまったらしい。

ゆういち号に積んであったパンク修理キットをyasuoさんが強奪し、携帯空気入れで修復した。
さすがは元バイク屋さん、手際が素晴らしい。

ここでSaikiさんとお別れ。我々は国道146号を南下し、国道18号に入る。
渋滞に付き合いながら、高崎ICまで向かったのだが、とにかく眠い!眠い!眠い!
高速に入ってからは淡々と移動し、いつものように混雑した練馬料金所に到着する。

寒い寒いと連呼するyokoGさん。
実は、高速に入る前のスタンドで、ご自慢の電熱ベストのコードが断線。
電熱ベストありきの防寒装備だったので、かなり寒さが堪えたようだ。

練馬で皆さんとお別れし、Iidaさん、みつおきさんと環八方面へ向かった。
ツーリングのデザート、ラーメンを食べるためである!

※写真提供:ゆういち特派員

転倒の原因は

ゆういち特派員、レポートありがとうございました!

さて、気になるのはma-saさんの転倒だ。
後ろを走っていたyokoGさん曰く、「何故あのスピ-ドでフロントから滑る?」と思うほど、唐突に逝ってしまったようだ。
転倒の原因は、恐らくタイヤにあったと推測された。
走行会で溶けてしまったエッジの部分に乗ってしまったせいだろう、と。

タイヤのお仕事が専門のくぬぎさんは、次のようにコメントされている。
非常に勉強になる内容なので、少し長いが引用させて頂くことにする(くぬぎさん了承済み)。

サーキット走行等で高温状況でタイヤを使い、溶けた(※)後のタイヤはグリップがかなり落ちます。
ma-saさんのタイヤを見ましたが、端のほうはコンパウンドがかなり硬化していました。
寒かったこと+休憩後でタイヤが冷えていたことも加わり、グリップはかなり低い状況だったといえるでしょう。
硬化した部分が削れてしまえばまたある程度の高い性能を出すんですが。

※:正確に言いますと、溶けていません。分解してオイル状になっています。
ちょっと言葉に専門用語が入るかもしれませんが、ご容赦下さい。
モーターサイクル用のトレッドコンパウンドの主体は、化学合成ゴムです。
ゴムというのは高分子(分子が長く長く繋がっている)で、長いひも状をしており、それが複雑に絡み合って、所々を硫黄というホチキスで止めてありますので、引っ張ると伸びて、放すと元に戻る特性を持っています。カーボンは絡みあった紐の中にいれる抵抗物みたいなもので、沢山入れると硬く、伸び難くなります。
ゴムは変形すると、熱を発し、また路面との摩擦からも熱を生じ、この熱によりゴムの分子が破壊され、長い分子が細切れにされますので、結果オイル状になってしまい、またその際に熱による劣化が起こり、冷えると?硬くなってしまいます。
また、熱的な劣化だけではなく、機械的疲労からゴムの分子が破壊され、同じようなことになります。

ゴムはいろいろな化合物を加えることで特性を出しておりますが、温度依存性があります。用途や目標性能によりコントロールしております。
なかなかオールマイティな性能は難しいため、ハイグリップタイヤはある程度の温度が高い状態で性能が出されるようになっています(というか、低いところまでは無理?)。

タイヤは空気を入れて初めて製品としての性能を出します。空気もタイヤという製品にとっては部品の一つです。というか、主要性能をおもいっきり左右する重要な部品です。空気圧を好みにより微調整されることはOKですが、しっかり管理して頂くことが重要です。
適正空気圧が入っていなければ、性能が出ないのは当然の事(ちがう部品を入れているのと同じ事)なのですが、浸透していないのも事実です。
空気圧を変えると、コーナリングパワー・キャンバースラスト等の運動性能の他、耐摩耗性、耐偏摩耗性、制動性能…本当にすべての性能に影響を与えます。
空気圧により性能を左右するレンジは、仕様変更以上の影響を与えるものもあります。

ところが、その大切な空気圧が、タイヤというものは、風船が時間がたつとしぼんでしまうように、タイヤのゴムも空気を通します。
タイヤ内面側には、ブチルという空気を通しにくいコンパウンドが使われておりますが、それでもやっぱり空気を通します。なので、一ヶ月に一度はチェックすることをお勧めします。私はツーリングに出る前は必ずチェックしています。

リベンジツーリングを企画せねば

このままサボったままでは、大変不本意な上に後味も悪い。
さらに、そば七では「一昨日から新蕎麦に変わった」という、心を激しく揺さぶられる報告がくぬぎさんから寄せられたし。

どうしても行かねば!雪が積もる前に行かねば!
そんなワケで、翌週にリベンジをかけたツーリングを企画するkurokiなのだった。

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