同僚のM氏がバイクを買ってから、5年は経っただろう。
「今度ツーリングに行こうね」と約束をしながら、つまり5年も経ってしまったワケだ。
いかん。
このままでは、永遠に口約束で終わりそうだ。長年の約束を果たそうぞ。
ようやく重い腰を上げて、ツーリングの予定を組んだのが、10月10日(金)。バリバリの平日。
そう、二人揃って会社をサボッたワケさ(笑)。
こうでもしなきゃ、貯まりに貯まった有給休暇を消化できないからね。
有給休暇を使える勤め人の特権を、たまには使わなきゃ。
朝ラー
10月10日(金)。午前8:00。
東北道佐野SAで、kurokiはM氏を待っていた。
暖を取るために、佐野ラーメンを食べたりして。
「朝っぱらからラーメンかいっ」というツッコミはご遠慮を(汗)。
時間通り、HONDA CB400 SuperFourに乗ったM氏が到着。
簡単に今日のルートの打ち合わせを済ませた後、北へ向かって走り出す。
今日の目的地は、那須高原。
那須甲子道路~日塩もみじラインを走る、峠三昧なツーリングを予定している。
革パンのメリット
平日の東北道は、さすがにガラガラだ。
宇都宮を過ぎると2車線になる。ここで若干流れが詰まるが、それ以外は極めて順調に流れる。
100km/h+αの速度でも、全くストレスがなく巡航できる。
秋空は青くキリリと澄み、柔らかな日差しが降り注いでいる。
日溜まりで猫のようにぼんやりしているなら気持ちのいい陽気だが、100km/hを超える速度域では、冷気がライダーを直撃する。
革の上下で身を固めたkurokiは、寒いことは寒いが、まぁこんなモンかな?という状態。
しかし、Gパン+3シーズンジャケットのM氏は、寒さに震えていた。
通気性のあるGパンは、走行風でライダーの体温が奪われるのだ。
そう言えば、ツーリングライダーの中には、何故か革パンを履くのを拒む方がいる。
理由はいろいろあるだろうが、kurokiは同意できない。
革パンは、ライディング時に身体がズレないので疲れも減るし、通気しないから体温の低下が抑えられる。
膝カップの格好が仰々しいと思うなら、kurokiが愛用しているGパン風革パンにするという手もある。
ツーリングライダーこそ革パンを履くべきだと、強くkurokiは思うのだった。
ちなみにM氏の場合は、単純に資金的な問題で購入が遅れているだけだったりする。
那須甲子有料道路
白河ICで東北道を降りる。
これからの峠道に備えて、ガスを給油する。
さて、いざ峠道へ!
リズミカルに走れて、とても楽しい。
路面状況も良く、落葉によるスリップも心配ない。
平日だから、当然車も少なく、ガラガラだ。
ヘルメットの中で、「にへら笑い」が止まらない。
いやっほー、来て良かったぜーっ!
と、自分のペースで、思いっきり走り込む。
見晴らしの良い場所で、ちょっと休憩。
左のCB400SFが、M氏の愛機。
那須高原有料道路
那須高原有料道路に入ると、見事な紅葉に彩られた茶臼岳に目を奪われる。
折角来たので頂上の方で休憩しようと思ったのだが、これから頂上へ向かおうとする車の長い長い行列を見て、諦めた。
せっかくの平日なのに、渋滞はゴメンだ。
渋滞の方向が上に向かっているうちに、とっとと下山するのだ。
やや混雑した那須湯本温泉を通過し、県道17号を板室(いたむろ)温泉方面に向かう。
少し走ると、見覚えのある牧場の名前が、視界の中に飛び込んできた。
南ヶ丘牧場だ。
南ヶ丘牧場
kurokiが小学生の子供だった頃、那須高原には家族でちょくちょく遊びに来ていた。
当時の南ヶ丘牧場は、牧場に素朴な売店が併設されているだけの状態だったのを覚えている。
同じ那須高原にあるりんどう湖ファミリー牧場が、大規模なアミューズメント施設であるのに比べ、南ヶ丘牧場は牧歌的な穴場スポットだった。
ところが、久しぶりに訪れた牧場の様変わりぶりに、ビックリしてしまった。
立派な観光牧場になっていて、当時の面影はもはや無い‥‥。
ちょっと残念な気持ちも、なきにしもあらず。
でも、のどかな風景は相変わらず。
秋桜が咲いている。秋だねえ。
トンボも一休み。秋だねえ。
折角立ち寄ったし、後30分ほどで12時という時間だ。
少し早めだが、ここで昼飯をとることにした。
飲むヨーグルトは、濃くてウマー。
ペロシキ(ピロシキのコト)が美味しい。
ペロシキとセットのオニオングラタン。こちらも美味しい。
塩原温泉郷へ
南が丘牧場のランチに満足したkuroki達は、塩原温泉郷へ向かった。
塩原温泉郷へ通じる道は、基本的に国道400号しかない。
くねくねと曲がった忙しい道の割には、交通量が多い。
見通しの悪いコーナーを処理しながら、遅い一般車に続いてちんたら走りを強いられるのは、著しく神経を消耗する。
オマケに昼飯を食った後なので、眠くって眠くってもう!
どうにも眠気を我慢できなくなって、道端でバイクを停めて、休憩を入れることにした。
日塩もみじライン
日塩もみじラインに入ると、さっきまでの眠気は吹っ飛んだ。
走りやすい中低速コーナーが、25kmにも渡って連続する峠道を、思いっきり走れるのだ。
眠いどころか、脳内麻薬どっぱどっぱだ。
走り込むうちに、少しずつ見えてきたモノがある。
フロントタイヤに荷重をかけるようにすると、気持ち良く曲がってくれる模様。
今までは、リアタイヤへの荷重を意識して、フロントからはできるだけ力を抜くことを考えていた。
しかしこの方法は、リズムに乗れないときは走りが不安定になっていたように思える。
身体を伏せてフロントタイヤに荷重をかけるような姿勢を取ると、特に下りコーナーが面白いほど安定して駆け抜ける事ができる。
充実感の高い走りに、すっかり満足したのだった。
今市へ
日塩もみじラインを走った後は、国道121号を北上し、県道23号を通って大笹牧場へ。
晴れていたので、霧降高原有料道路を走っても良かったが、日光に降りてからの渋滞が気になった。
今市へ抜ける細い峠道、県道245号を走ることにした。
昨年のツーリングで恐怖の夜間走行を強いられたのを、ハッキリ思い出す。
幸い、今日は午後3時過ぎ。まだまだ日は暮れていない。
見通しの悪いコーナーを丁寧にクリアしていく。
時折現れる前走車をパスしながら、流れるように峠道を下っていく。
明るければ、結構気持ちの良い道だね。
川霧の湯
峠道を降りたところの一番最初の交差点で(ここも見覚えがあるなぁ)、左に折れる。
鬼怒川沿いを矢板方面に向かうつもりなのだ。
途中、興味深い看板が目に入ってきた。
「源泉そのまんま 川霧の湯」
妙に「源泉そのまんま」という謳い文句に惹かれてしまったkuroki。
M氏にお願いして、温泉に入る事にした。
予感は的中した。
非常に素晴らしい展望の露天風呂だった。
鬼怒川の河原を眺めながら、檜の湯船の温泉に入る。
ジュースをぷしゅっと開けて、乾杯だ。
温泉に浸かりながら、ごくっと飲み干す。
ぶはー、最高だー。
しかも、こんなシチュエーションなのに、貸し切りだったりする。
やはり平日ツーリングは、やめられませんなぁ。
まとめ
温泉を後にしてからは、淡々と移動する。
矢板ICから東北道に入って、佐野SAへ淡々と移動する。
一休止入れてから、出発。
M氏は羽生ICで降りて、行田の自宅へと向かう。
kurokiは外環に合流して、松戸の自宅へ向かう。
外環の事故渋滞に巻き込まれたこと以外は、さしたるトラブルもなく、無事自宅に到着した。
いや~、やっぱり平日ツーリングは楽しいねっ。
会社をサボるっていう若干の優越感が、また最高だったりして(笑)。
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