果てしなく続く鉛色の雲。
霧雨が、ヘルメットのシールドに、うっすらと白い膜を作る。
午前6:30。
談合坂SAに到着したkurokiは、やる気のない溜息をついた。
「今日は、ここで解散にしようか‥‥」
小諸蕎麦オフを企画したものの、めまぐるしく変わる天気予報に一喜一憂。
その都度、雨天延期を検討するのだが、翌日の長野県内の天気予報が「曇り時々晴れ 降水確率30%」だったことで、決行を決めた。
しかし、この天気。
雨に降られる前に帰ってしまいたい気分に襲われていた。
集まった皆さんも同じような気持ちだったようで、近場の健康ランドで風呂入って帰ろうか、という安直な雲行きになっていた。
ところが、Iidaさんの提案で、情勢が一変する。
「せっかくだから、温泉入って、蕎麦を食って引き上げません?」
多数決を採ると、ほぼ全員が「温泉と蕎麦だけで帰る」ことに賛成票。
ここにいる全員に、食い意地番長の笑号を授けたくなる瞬間だった。
参加メンバー
今回の参加者は、揃いも揃ったり総勢17名(五十音順、敬称略)。
しかし、オフ会を重ねるたびに、人数が膨らんでくるこの状況。
今後どれだけ増えるのか?と、空恐ろしくなってしまったりして。
- ari(途中合流)
- あんどー
- ishijima
- おおつか
- gooch
- くぬぎ
- くりき
- サイトウ@トルネード(※TRXはオールペイント中)
- charao
- トッツァン
- はじめ
- みつおき
- ゆういち
- yokoG
- よしだ
- Iida@副幹事
- kuroki@幹事
本日のルート
行程の概要は次の通り。今回は基本的に移動のみである。
ルート | デキゴト |
---|---|
中央道 談合坂SA | 集合。 |
↓中央道 | |
中央道 八ヶ岳PA | |
↓中央道 | |
中央道 小淵沢IC | |
↓県道17号 | |
立沢近辺 | 15台のTRXを並べてみる。 |
↓県道17号 | |
↓国道152号 | |
↓国道142号 | おおつかさん離脱。 |
あさしな温泉 穂の香乃湯 | ariさん合流。雨が降り出す。 |
↓国道142号 | |
↓国道145号 | |
↓県道40号 | |
↓千曲川ビューライン | 土砂降り。 |
小諸 そば七 | |
↓国道18号 | |
上信越道 小諸IC | |
↓上信越道 | 視界が霞むほどの土砂降り。 |
↓関越道 | 雨降り&渋滞。 |
関越道 高坂SA | 解散。 |
高速移動
今日は「走り」を放棄してしまったkuroki。
温泉と蕎麦屋に行くためだけの「移動」に専念するつもりだった。
しかし、あんどーさんを筆頭とする高速組は、こんな日でも元気一杯。
法定速度の倍以上の速度で、スラロームしながらぶっ飛んで行くのだから。
おーい、事故るなよー、捕まるなよー。
と、淡々組のkurokiは、ヘルメットの中で呟いた。
八ヶ岳PAで一旦集合する。
ゆういち号のサイレンサーが燃えてしまうトラブルが発覚。
いったいどれだけ高負荷をかけて走ってるんだ!?
小淵沢ICで高速を降りる。
Iidaさんの先導で、次の目的地へと向かう。
なんでも、Iidaさん長野在住時代のオサボリ☆ポイントらしい。
10数分後に到着したそこは、絶景が広がる「はず」のビューポイントだった。
しかし今は、果てしなく続く鉛色の曇天に、白く霞のかかった空気。
今にも降り出しかねないこの天候では、とっておきの絶景も台無しに。
せっかく15台もTRXが並んでいるんだから、写真を撮ることにした。
TRX整列
色で分類して一列に整列させる。赤いグループをまとめて…。
先頭の方はその他的な配色のグループを…。
ばばーん!15台のTRXを整列した光景。かなり気持ち悪い光景である。
後ろから見ても、やっぱり気持ち悪い光景である。
ある意味、絶景だった(苦笑)。
そんな気持ちの悪い光景を、嬉々として撮影するIidaさん。
ちなみに一番後ろには、唯一TRXではないサイトウ号を配置。
リアシートの下には拡散波動砲が装備されているのだ(嘘)。
benelli Tornado 900Tre。
900cc 3気筒のイタリアンマシン。極めてレアなマシンだ。
やる気みなぎるコックピット。シビれるねえ!
後ろから撮影されていたことを知らないIidaさんなのだった。
あさしな温泉「穂の香乃湯」
途中合流のariさんが待つ、あさしな温泉「穂の香乃湯」へ向かう。
早退番長のおおつかさんが離脱した頃から、いよいよ雲行きが怪しくなってきた。
そして、温泉に到着したときには、遂に雨が降り出してしまった。
さっさと温泉に避難して、雨が通り過ぎるのを待つことにする。
300円という激安価格に驚きながら、露天風呂に突入する。
16人のTRX乗りどもが乗り込んだことで、結果的に露天風呂を貸し切りにしてしまう。
(一般客の皆さんは室内風呂に避難。スイマセン‥‥)
ひとっ風呂浴びてから、ロビーでまったりしつつ、雨が上がるのを待つ。
ジュースジャンケン決勝。雌雄が決した瞬間。
くぬぎさん、ゴチになります!
コーヒー牛乳を腰に手を当てて、ゴクゴクゴク‥‥。
charaoさん、撮影に「ご協力」ありがとうございました。
しかし‥‥雨脚は、弱まるどころか、ますます力強さを増していく。
「仕方ない、行きますか」
いくら待っても止みそうにないので、意を決して、小諸へ移動することにした。
雨天の千曲川ビューライン
降りしきる雨粒が、ひっきりなしに身体を叩く。
バラバラと硬質的な雨音が、ヘルメットの中に響く。
結構な本降りになってきた。
用心して雨具を持ってきたのは正解だった。
しかし、天気予報を過信して、雨具無しだったゆういちさん達数名は、かなり厳しい状況に違いない。
そう言えば、随分久しぶりだ。TRXで雨天走行するのは。
ピレリのディアブロ君はウエットの路面でも、ガッチリ路面に食いついてくれる。滑る気配など全く見せない。
最初はおっかなびっくり走っていたが、徐々に緊張がほぐれ、強張っていた身体がリラックスしていく。
千曲川ビューライン。
晴れていたら、めちゃくちゃ気分が良い道なんだがなぁ‥‥。
くそー、またいつかリベンジしてやるぞ!
そば七
ようやく小諸市街に入り、間もなくそば七に到着した。
15:00を少し回ったところだったため、店内はガラガラだった。
早速16人前の蕎麦を注文するが、当然ながら、なかなか時間がかかる。
そして、せいろ蕎麦が到着。
嘘くさい表情でyokoGさんがにっこり。やらせくさい仕草でgoochさんが驚く。
kuroki達のテーブルには、焼き味噌が到着。
カメラ目線で喜ぶゆういちさん。
でも蕎麦が来ない~!と、ヤラセっぽくジタバタする人々。
来たぜ、来たぜ、せいろ蕎麦!
待つだけの甲斐があるこの味は、今日も健在だった。
そば七初体験のサイトウさんに感想を求めると、「シンプルに蕎麦っぽく美味しい」とニンマリ。
続いて、「自家焙煎珈琲こもろ」にハシゴしたいところだったが、何しろ16人の大所帯。
濡れていたり、メットなどの荷物もあったりするワケで、汚らしい上に場所も食う(苦笑)。
なので今回は、珈琲をパスすることにした。
ただ、ゆういちさんの希望で、珈琲豆をお土産に買っていくことにした。
kurokiも、自宅用の豆を200g購入。嫁対策という面もあるのは秘密だ。
滝に打たれる気持ち
新潟に帰るariさんとは、小諸でお別れ。
kuroki達は、東京を目指して、土砂降りの上信越道を突き進む。
降りしきる雨は、ますます容赦なく、我々を痛めつける。
水しぶきで霞む前走車のテールランプを頼りに、ただただ走る。
淡々と、淡々と。
滝に打たれる修行僧のような気持ちになってくる。
関越道に入ると、若干雨脚は弱まったが、今度は渋滞をすり抜ける戦いに。
へこたれながらも、何とか自宅の松戸に到着。
雨脚は、また本降りに戻っていた(涙)。
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いいなー