スポーツランドSUGO 貸切走行会 ’05(後編)

重低音のエグゾーストノートと、バイブレーション。
バイクであれば褒め言葉になるんだろうが、人間のイビキだったらどうだろう。

kurokiがまき散らすイビキは、爆発的に酷かったようだ。
trx850.jpメンバーは寝るに寝付けず。
仕方ないので、布団に入ったまま、バイク談義で気を紛らわす。


「エンジンの回りがいまいちなんですよ」と、ナオエさんがつぶやく。
先日の新潟オフで、プラグ交換をして激変したyokoG号のケースが引き合いに出る。
実はナオエさん、既に1万キロも使っているので、新品プラグを持参してきているらしい。

明朝交換するつもりだったようだが、「朝はバタバタしているから、今から交換オフだ!」とあおられる。
しかし、時刻は12時をとっくに回っている。いまいち身体が動かない。

突然、意を決したように「交換してきます」とナオエさんが立ち上がった。
それじゃあと、yokoGさん、ishijimaさん、goochさんが続く。

玄関に降りると、ロビーのソファーに従業員のおじいさんが、ぽつりと座っていた。
聞くと、あまりに立派なバイクが多く、盗難やイタズラをされたらオオゴトなので、夜通し見張っていたそうだ。
いやはや、大変有り難いことです。

事情を話し、照明のあるところへTRXを移動。
全員浴衣姿の真夜中整備オフを開始する。

手慣れているyokoGさんとishijimaさんが、あ~でもない、こ~でもないと、ナオエ号のプラグを交換。
その脇では、出がけにフロントブレーキパッドを片方しか交換できなかったgoochさんが、残りのパッドを交換。

程なくして、作業が終了。
マシンを元の場所に戻しているとき、yokoGさんが「なんじゃこりゃ?」と声を上げた。
gooch号のフロントフォークが、全く沈まないのだ。
これはちょっと、プリロードがかかりすぎと判断したyokoGさんは、工具を取り出し、プリロードアジャスターを思いっきり緩めて、通常の状態に戻す。

午前2:00。草木も眠る丑三つ時。
部屋に戻ると、kurokiのイビキも収まっていた。
今がチャンス!と布団に潜り込むと、即爆睡。

唐突に始まった整備オフだが、思いの外、充実して楽しめたそうだ。



夜が明けた。

安眠妨害の騒音源の張本人であるkurokiは、メンバーから一斉に非難を受ける。
悪気がなかったとはいえ、迷惑をかけてしまったことは事実である。
いやはや、大変申し訳ないことです。


朝食を済ませて、身支度を調える。
前回のSUGO走行会では、モタモタしていたせいで慌てて出発するハメになった。


今回は反省を踏まえ、早めにアクションを起こして、谷山温泉を出発。


10分ほど移動すると、スポーツランドSUGOに到着する。


見上げると、青い空が広がっている。
コース内は白い靄(もや)が残っているが、完全に晴れるのは時間の問題だ。


路面状況はドライ。午前中に雨が降り出す予報もない。
抜群のコンディションと言えるだろう。

ブリーフィングで走行上の諸注意を受けた後は、待ちに待った走行会のスタートだ。



スポーツランドSUGOは、宮城県の仙台の北側に位置し、国際レースが開催可能なロードコースを持つ、本格的なサーキットである。


斜度の付いた長いストレートが特徴で、公道では味わうことのできない、豪快なライディングを楽しめる。


まずは慣熟走行で、身体とバイクをウォーミングアップ。
先導の後ろを走って、ラインを頭の中にたたき込む。


この走行会では、各コーナー毎にパイロンが設置されている。
クリッピングポイント(イン側)とコーナー出口(アウト側)に設置したパイロンを目指して走れば、自然と良いラインで走れるワケだ。
国際A級ライダーが置いてくれてたパイロンなので、信頼感もあるし、実際、とても走りやすい。

大体ラインを把握できたところで、お待ちかねのフリー走行が始まった。


SUGOのメインストレートを、アクセル全開で駆け抜ける。
長い上り坂。マシンパワーがモノを言うセクションだ。
矢継ぎ早にギアを上げていく。5速に入っても、ストレートはまだまだ続く。
スピードメーターは200km/h超を指し、kuroki号の純正メーターでは計測できない領域に入る。

1コーナーに近づいた。
タンクに押しつけるほど伏した上体を起こし、ブレーキング開始。
ブレーキでスピードを殺していくかたわら、ギアを落とす。4‥3‥2‥。
身体を揺らす風圧が緩やかになる頃を見計らい、マシンを傾け、コーナーに進入する。

肩の上からずしっと来る遠心力を感じながら、タイヤに体重を預ける。
ああ、この瞬間が、たまらなく気持ちいい。
身体をリラックスさせて、旋回Gを楽しみながら、1~2コーナーを脱出する。

続く3コーナーは、下りながら左旋回。スピードを乗せて一気に進入する。
ブラインドになっているのでちょっと怖いが、上手く決まれば、大変気持ちよろしい。

すぐに4コーナーが迫る。
アウト側によってブレーキング。登りなので比較的楽にスピードを落とせる。

キツイ上り坂を駆け上がるように、S字カーブを抜けていく。
このS字、理想とするラインをなかなか描けない。今回もまた上手くいかなかった‥‥。

ハイポイントコーナー、レインボーコーナーをパス。
アクセル全開で、長い下り坂のバックストレートを駆け下りる。

スピードがぎゅんぎゅん乗って、一気に200km/h超の世界に突入する。
ドンツキにある馬の背コーナーが近づいてくるのを見て、「このまま止まれなかったら死ぬな」とボソッと呟く。
200mの看板。フルブレーキングでスピードを落とし、ギアを3速へ落として、馬の背コーナーへ。
アウトサイドに飛ばされそうになる恐怖感と格闘しながら、馬の背コーナーを脱出する。

続くSPコーナーはアクセルの開閉で、リズム良く抜けていこう。
最終コーナーは、心地よい横Gを感じながら旋回していくが、最後は苦手のシケインが待っている。

ギアを2速に落とし、ブレーキング。
キツイ登りの連続するタイトコーナーをインベタでクリア。
そして、上り坂のメインストレートを立ち上がる。アクセルを目一杯開けての加速勝負だ。

ぐおーん。

あ、またYZF-R6に抜かれた。
このストレートはパワーセクションだから、マシンパワーの差がモロに出る。
仕方ない。またインフィールドで抜き返すとするか。

メインスタンドを通過。1コーナーが迫ってくる。
ブレーキングを開始して、コーナーに飛び込む‥‥。



参加されたtrx850.jpメンバーは、それぞれ楽しそうに走行を重ねていた。

特にナオエ号が、元気だ。
真夜中の整備オフの効果は抜群のようだ。ストレートの伸びが良い。


ブレーキパッドの交換と、フロントフォークの調整をしたgooch号も、ご機嫌な走行を重ねていた。
ピットで休憩中の時も、ニッコニコの笑顔を浮かべている。

かたや、ishijima号とyokoG号は、エンジンの不調で不満気味の様子だ。



楽しかった走行会は、無事に終了した。
爽やかな青空がずっと続いてくれたし、メンバーに転倒者も出なかったし、思う存分走れたし。
満足満足、なのだ。

さーて、これから東京へ向かおう。
村田ICから東北道に乗る。


国見SAで昼飯休憩。

こまめに休憩を取りながら、東京へ向かって移動する。
空は薄曇りから、徐々に黒ずんできて、那須高原に入ってから、ついに雨粒が落ちてきた。
黒磯PAに避難して、雨具を着込んでいる間に、雨は勢いを増してきた。
降り注ぐ雨粒は、小石のつぶてのようで、断続的な衝撃が続く。

前回のSUGO走行会も、行き帰りは雨だったなあ。
でも、肝心のコース走行が晴れて楽しかったから良し!


そうやって気分を盛り上げてから、日もすっかり暮れた暗闇の中、豪雨帯を突っ走って帰るのだった。

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