峠デビューはヘボヘボの巻

さっさとTRXの慣らしを終わらせたいので、信州までツーリングに行くことにした。
今回は、バイク集団「つるやインターナショナル」の面々が同行してくれることに。

早朝こそ、どんより重く曇った空模様だったが、日が昇ると共に爽やかな五月晴れへと変貌していった。
カラッと晴れて湿度も少ない、サイコーの陽気!気分爽快この上なし!
まさに絶好のツーリング日和と言えるだろう。

榛名山

関越道の上里SAで待ち合わせて、つるやのメンバーと合流。
全員が揃ったところで出発し、渋川伊香保ICを降り、榛名山の峠道へと向かう。

榛名山は、漫画「イニシャルD」の舞台となったことで、一躍有名になった峠だ。
劇中ではハチロクを駆る主人公・藤原拓海のホームコース「秋名山」と言えばピンとくるだろう。

さあて、お待ちかねの峠道だ。
先日の走行会で調子づいたkurokiは、颯爽とコーナーに突入!

が、しかし。

狙い通りのラインを全くトレースできず。
それどころか、ギアの選択を間違えてしまい、思いっきり失速してしまう始末。
その後も、荒れた路面にあたふたあたふた。
曲率の読めないコーナーにあたふたあたふた。

目を覆わんばかりのヘタレっぷりを披露。
後ろを走っていたRZV氏に「いったいどうしちゃったの?」と呆れられるし。

TRXに乗り換えて、イヤってほど痛感させられた。
自分が今までXJR1200に頼って走っていたのかを。

峠デビューはヘボヘボの、ビターテイストなのだった。

小諸

榛名山の後は、浅間山麓をかすめるように走り、軽井沢を抜けて、小諸へと向かう。
目的地は、小諸市内の喫茶店。
事前にNIFTY-SERVEの甲信越フォーラムで教えてもらったところだ。

まずは1店目。小諸駅前にある「自家焙煎珈琲こもろ」に入店。
落ち着いた雰囲気の店内で、軽い苦みと爽やかな後味の珈琲を楽しむ。

次の2店目は、ちょっと行きにくい場所だが、見晴らしの良い高台にある「茶房 読書の森」へ。
窓を開け放っていると、爽やかな風が店内に流れ込んでくる。
気持ちの良いそよ風に撫でられながら、美味しい珈琲を味わう。

ゆったりとした時間が流れ、心身共にまったり。
はるばる信州まで来た甲斐がありますな。

読書の森の常連さんに、どこかで旨い蕎麦が食べられるところはないか?と伺ったところ、小諸市内に土日しか営業していないマニアックな蕎麦屋があることを教えてもらった。

この店の名は「そば七」と言った。

そば七の衝撃

そば七の蕎麦を、初めて食べたときの衝撃は、今も忘れられない。

蕎麦だけで食べても旨いなんて、初めての経験だ!
蕎麦つゆが旨いと思ったのも、初めての経験だ!

皆が驚いた顔を見合わせる。
こんな旨い蕎麦、食べたこと無い!と。

蕎麦自体の味や食感も極上なのだが、特筆すべきは蕎麦つゆ。
東京では、蕎麦をつゆにちょんと付ける程度がたしなみだと教えられたが、ここでは違う。
どっぷりと蕎麦つゆに浸けて頂くのが美味しい。

そば七の蕎麦つゆは、爽やかで深い味わいだ。
聞くと、通常の店では考えられない量の鰹節で出汁を取っているらしい。
醤油の味で誤魔化さなくて済むから、深みのある味わいが出せるのだそうだ。

また、薬味にはワサビが付いていない。
蕎麦つゆを蕎麦湯で割って飲んだときに、ワサビが邪魔をせずに、つゆ本来の味をじっくり味わえる。

この日以降、kurokiの蕎麦の基準は、そば七になった。
そば七より旨いか不味いか、近いか遠いか、という判断をするようになった次第。

湯楽里館

そば七の常連さんに、どこかでイイ温泉に入れないか?と伺う。
クチコミの連鎖で得た情報によると、そば七からバイクで10分ほど走った高台にある「湯楽里館(ゆらりかん)」がオススメらしい。
早速行ってみることにした。

確かに評判通りだった。
500円という価格の割に、豪華で清潔な施設が整っている。
皆で露天風呂に入り、暮れゆく夕日を眺めていると、ほわ~と身体を溶けていくような錯覚を覚える。

併設の地ビールレストラン「OH!LA!HO BEER CLUB」で、食事を堪能してまったりモードに入っていたら、あら大変!23時を過ぎようとしていた。
いかんいかん、さっさと東京に戻らねば。

上信越道と関越道を飛ばして帰るのだが、もう、めっちゃくちゃに眠い!
パーキングごとに休憩に入り、必死に眠気を振り払いつつ、家路を急ぐのだった。