激変した。
まるでボアアップしたようだ。トルクがもりもりと湧き出てくる。
それでいて従順で扱いやすい。むしろノーマルより乗りやすいぐらいだ。
噂には聞いていたが、ここまで良くなるとは思わなかった。
FCR、恐るべし。
FCRの調査
高性能キャブレータFCRは、前々から気になっていたパーツだ。
装着してみたいと思う反面、諸処の理由により二の足を踏んでいた。
- 高価
- セッティング出すのに苦労しそう
- 扱いづらくなりそう
現在の状態に何ら不満はないし、セッティングが出なくて悩んでいる人も多く見かける。
気になるけど、kurokiには縁遠いパーツだな‥‥と思っていた。
ある時、ヤフオクで新品のFCRが安価で出品されているのを見つけた。
もし装着するならどうすれば?と思い、軽い気持ちでFCR情報を調べてみた。
すると、とあるショップのサイトが、kurokiのハートをわしづかみにした。
AMS FUJIIを発見
このショップの名は、AMS FUJII。
思わず「ココはすごい‥‥」と唸ってしまった、その理由は、
- 充実した計測環境
- シャーシダイナモで負荷をかけながら、排気ガステスターで燃焼状況を記録する体制が整っている
- キチンとデータを実測し、データを元にセッティングを行えるショップって、実は意外に少ない
- 公道仕様セッティング
- ストリートユースではエアークリーナーは必須だろう
- そう考えるkurokiにとって、純正エアークリーナー仕様のFCRを推奨するショップは頼もしい存在
- また、渋滞時のノロノロ走行など、公道ならではの状況に合わせてセッティングをしてくれる模様
- 豊富な情報
- プロフィットのサイトもそうだったが、作業内容が詳細に記載されている
- 自信の程が伺われると同時に、選ぶ側としても強い指針となる
FCR装着をAMS FUJIIに依頼したい気持ちが、むらむらと沸いてきた。
しかしその前に、自分の目で一度、どのようなショップとスタッフなのかを確認したくなった。
そこで、お花見「撮影」ツーリングの後、Iidaさんと共にAMS FUJIIを訪問したのだ。
AMS FUJIIを訪問
AMS FUJIIで、作業内容の説明と、計測設備の説明を受ける。
サイトで拝見した通り、計測環境が非常に充実していた。
また、些細な質問に対しても、明快かつ詳細に回答してもらえた。
これなら作業を依頼しても、満足行く結果が得られそうだ。
装着した後の細かいセッティングにも応じてくれそうだし。
ということで、FCR 39φ(TPS付き)の装着をお願いすることにした。
もちろん、ノーマルエアクリーナー仕様で。
AMS FUJIIのシャーシダイナモ、ADPS。
このPCがADPSの制御部。
これだけの設備が整っているからこそ、AMS FUJIIに依頼した。高くても。
車両を受け取りに
2週間が経ち、セッティング完了予定日となった。
電車とバスを乗り継いで、AMS FUJIIへと向かう。
kurokiが到着したのは、午後2時を回ったところ。
ちょうどシャーシダイナモ上でのセッティングが完了し、これから実走セッティングに入るトコロだった。
ノロジー撤去
kuroki号にはノロジーホットワイヤーが装着されている。
ノロジーは、中低回転域でのトルクアップが見込めるが、高回転域でのセッティングが非常に出しにくくなるそうだ。
火花が強くなってもコイルがノーマルのままでは、最悪、コイルが熔けてしまう危険があると指摘された。
実は同じコトを、Y’s FACTORYからも指定されていた。
まぁ上まで回す機会は稀だし、トルクアップ効果もあるので、構わないだろうと、そのままにしていたのだ。
FCR装着によってトルクが増えるなら、ノロジーなんて無くても構わない。
これ見よがしな赤いケーブルよりも、さり気ないノーマルのケーブルの方が渋いと思うし。
というワケで、ノーマルプラグコードに戻してから、セッティングしてもらった。
アーシング撤去
アーシングは、セッティングの過程で取り外された。
狙い通りのセッティングが出せず、丸1日悩んだらしい。
試しにアーシングを外してみると、今までの苦労が嘘みたいにセッティングが出たそうだ。
オーナーの了解なしに外すのはためらったそうだが、ダメもとで装着したパーツなので、取り外されたことに異論はない。
数千円の安パーツだし、効果もほとんど体感できなかったし。
結果論だが、kurokiのTRXでは、アーシングする意味はなかった。
しかし、古めのバイク(=電流のリークが多いバイク)では効果があるようだ。
AMS FUJIIで古いカタナのセッティングしていた時、アーシングを外すとアイドリングが安定しなかったコトがあったと言う。
逆に、最新鋭のバイクにアーシングをしても、効果があるかは疑わしい。
いずれにせよ、余分なパーツが撤去されて、すがすがしい気分だ。
これで、点火系の強化パーツは、DENSOイリジウムプラグだけになった。
実走チェック
実走セッティングも完了し、今度はkurokiのチェックに入る。
そろっとクラッチをつないで発進する。
住宅街を抜ける道を30km/h前後で走る。トルクアップしたことを、明確に体感する。
しかもイイ感じにダルで、ちんたら走行時のぎくしゃく感が薄まっている(逆にエンブレが緩くなるが)。
レーシングキャブレータなのに、従順で扱いやすい。むしろノーマルよりも乗りやすいぐらいだ。
外環道に入り、一気に加速する。
激変した。スゴイ。
まるでボアアップしたようだ。トルクがもりもりと湧き出てくる。ぎゅーんとスピードが乗る。
エンジンの鼓動が力強くなった。身体に伝わる振動が、今までよりもハッキリ感じられる。
猛烈な加速を見せるが、しかし目がくらむほどではない。
YZF-R1やXJR1300の時は、「いかん、こりゃヤバい」と思うほどの加速だったが、自分のイメージの範囲内で収まってくれている。
むしろ、自分の意志とマシンのスピードがピッとシンクロする感じだ。
新倉PAでUターン。AMS FUJIIへと戻る。
一度停車してから、再発進。アクセルをぐっと開けると「ぐももっ」とカブり気味の状態を示した。
また、外環を降りた直後の右折交差点でも、同様の現象が発生。
アイドリング付近の低回転域は、ちょっとカブり気味になるようだ。
AMS FUJIIに戻って、低回転域での印象を伝えたところ、
- 負圧キャブの要領でアクセルを開けてはいけない。やさしく開けること。
- 低回転域は若干濃い目にしてある(濃い目の方がフィーリングが良いため)。
とのことで、しばらくこれで様子を見ることにした。
明後日は、小諸までツーリングだ。
じっくり楽しみながら、チェックしてみようじゃないの。
FCR39φTPS付きを装着したkuroki号。純正エアークリーナーBOX仕様。
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