大・混・雑のトミン

走る前から、げんなりしていた。

トミンモーターランドのスポーツ走行に参加したのだが、あまりの台数の多さにビックリ。
しかも、約3分の1がトランポで持ち込んだコース走行用マシンだったりして(もちろんナンバーはない)。


こんな本気印の方々と混走するのか思うと、しょんぼりしてしまう、ヘタレなkurokiなのだった。
走る前から、すっかり気分が萎え萎えになってしまった。


先日、某クラブが主催するトミン走行会で、サーキット走行に目覚めてしまったIidaさん。
そんな興奮冷めやらぬIidaさんに、12月7日のスポーツ走行へ行かないか、と誘われた。

行きたいけど、用事があるかも知れないなぁ。どうしようかなぁ。
などと優柔不断な態度を取っていたら、Y’s FACTORYの常連さんのぴらふ氏に外堀を埋められた。

私たちも行きます。ついでにkurokiさんの分も予約しておきました。

うおー。何という手回しの良さ。
てなワケで、半ば強引に参加することなった次第。

なお、Iidaさんの呼びかけで集まったメンバーは、下記の方々だ(五十音順、敬称略)。

  • あんどー(見学)
  • Iida
  • おおつか(見学)
  • くりき
  • charao
  • みつおき
  • yokoG

そしてハナシは冒頭へ戻る。

げんなりしたkurokiは、「今日は走るのヤメて、見学しとこうかなぁ」という思いに駆られていた。
しかし、「金払ったんだから、少しぐらいは走っておこうか」と思い直し、コースインしてみた。

意外に、コース上のバイクの台数は少ない。
全員が一斉に走るワケじゃないから、予想していたほど酷い状態にはならないかも。



しばらく走り込んでみる。
混雑はしていても、峠よりは安心して走れる。ペースもソコソコ上げられるし。
これなら何とかなるかもしれん。

そして今回は、次のことに意識して走ってみた。

  • タイヤへの荷重を意識する。
  • バンキングのバランスポイントを意識する。
  • 腕の力を抜き、上半身をイン側に向ける。

少し走って休憩、また走って休憩‥‥といったインターバル走行を繰り返す。
最初のうちはペースを掴むのに精一杯だったが、3セット目ぐらいから、自分が今どういう状態で走っているのかを、確認する余裕が出てきた。


リーンウィズ気味で走っていると、バンク角が深くなりすぎて、ステップやマフラーが接地してしまう。
リーンインに切り替えてみると、腰を落とし方が悪くて、荷重が抜けてしまう。
なかなかイメージ通りに行かないのが、もどかしい。


他の皆さんも、混雑にめげず、走り込んでいる。


yokoGさんは、時折マシンを震わせる、アグレッシブな走りを見せる。
我々の中では最高齢なのに、我々の中では一番速かったりする。


ツーリングライダーだったIidaさんも、ここ最近、格段にメリハリの効いた走りをするようになった。


みつおきさんも同様に、きびきびとした走りを見せる。


charaoさんはスムーズにマイペースの走り。


くりきさんは、ピットにほとんど戻らず、延々と周回を重ねている。
あのペースで、あれだけ続けて走って、よく集中力が切れないなと感心してしまう。

少し、嫌な予感がした。


後半になると、コース上のバイクの台数が増え、ペースも上がってくる。
ナンバーの付いていないレース用マシン達に、右から左から抜かれまくる。

ズバッとイン側を刺されるのは、やはり怖い。
自分の走ろうとするラインが、いきなり潰される経験はあまり無いので、正直疲れる。
だからといって、後続車を気にせず好き勝手走っていたら、無理な追い越しを仕掛けられて、転倒することも考えられる。

だから、先に行きたいヤツには、さっさと前に行かせることにした。
こんな無法地帯のような状況で、無理をするのは禁物だ。

最優先事項は、無事に帰ってくることなのだから。


草むらに潜み、スピード違反を取り締まる、おおつかカメラマン(本当はビデオ撮影中)。


残り時間が30分程になった。

疲れが出てきて、狙ったラインをトレースできなくなったkurokiは、少し早めに引き上げることにした。
ピットスペースに戻ると、既にyokoGさんとIidaさんが引き上げていた。

終了間際のこの時間帯は、転倒者が多く出る危険な時間帯であることを、kurokiは経験から知っていた。
気温が下がってタイヤのグリップが低下する反面、皆走りに慣れてきてペースは上がる。
自分の集中力が途切れてきているのに気が付かず、「後もう少し走れる」と無理をしてしまいがち。

Iidaさんと、このようなハナシをしていたところ、コース内からガシャーンと転倒の音が聞こえた。

ストレートの直後のコーナーで、土煙が上がっている。
倒れた人は起きあがれず、横たわっているようだ。
妙な胸騒ぎがしたので駆け寄ってみると、倒れていたのは、くりきさんだった。

一瞬、血の気が引いた。


その後、kuroki達は予想外のトラブルの対処に追われることとなった。
書くことがありすぎるので、起こったことを時系列にざざっと挙げてみる。

まず、救急車は、近くにいた人が機転を利かせて呼んでくれた。

救急車が到着する間、Iidaさんとkurokiは、くりきさんのTRXをコース上から引き上げた。
Iidaさんが、とりあえずトミンで預かってもらうように手配する。

程なくして、救急車が到着した。
くりきさんは担架に移され、救急車に乗せられた。
肩周りが酷く痛むようだ。

救急隊員に、くりきさんの本人確認を求められた。
kurokiは急いでピットエリアに戻り、くりきさんの荷物を探し出し、救急隊員にくりきさんの免許証を提示した。

救急車に同乗して、搬送先の病院に向かうのは、みつおきさんが担当になった。
みつおきさんのTRXは、とりあえずトミンに置いておき、後で誰かの後ろに乗って戻ってくることにした。

10数分ほど後、みつおきさんからkurokiの携帯に連絡が入る。
神立病院というトコロに、搬送されたらしい。
Iidaさんらtrx850.jpメンバーは、神立病院へ向かう。
kurokiはトミンで荷物番。

しばらくして、Iidaさんから連絡が入る。
くりきさんは治療室の中で治療を受けているところで、それほど酷い怪我ではない模様。
とりあえずホッとするが、時間もないので、すぐにトミンに戻ってくるように伝える。

皆さんが神立病院にいる間、kurokiは警察に状況を説明していた。
警察からは、道路交通法の管轄外の場所なので、事故扱いにはならないと告げられる。
何か問題があったときはこちらに連絡を、とメモを渡され、警察は去っていった。

くりきさんが衝突した相手であるCBR600F氏と、情報を交換する。
衝突の原因は、前走車を避けるために左に寄ったくりきさんが、直進するCBR600F氏に接触したことにあるようだ。
「事故と弁当は手前持ち」がサーキットのお約束ではあるが、念のため、連絡先を控えさせて頂く。
kurokiがtrx850.jpのWebmasterであることを告げ、状況の経過をtrx850.jpで確認して頂くようお願いする。

くりきさんのTRXは、トミンのコンテナケースの中に入れることになったのだが、問題発生。
Iidaさんがハンドルロックをした後、キーを持って行ってしまったのだ。
周りにいた方々に手伝ってもらいながら、何とかコンテナケースの中にTRXを搬入する。

Iidaさんとみつおきさんが、タンデムでトミンに戻ってきた。
トミンの受付の人に挨拶を済ませ、kuroki達は神立病院へ向かった。

神立病院に到着して、病院のロビーに入ると、くりきさん本人に出迎えられた。
この姿を拝見した途端、kuroki達はホッと安堵する。
肩周りの複雑骨折だったと、レントゲンの写真を見せてもらう。生々しい写真に、顔をしかめるyokoGさんとkuroki。

くりきさんは、診察の会計で手間取っていた。
病院側が事故扱いだと勘違いしてしまい、保険を使わない金額が請求されていたためだ(なんと5万円強!)。
自爆事故扱いで、保険を使った金額で再計算してもらい、最終的に1万円強の会計になった。

kurokiの方から、くりきさんに連絡事項を報告する。
TRXに関しては、火曜日以降にトミンに問い合わせてもらう旨を伝える(月曜日はトミンの休業日)。

くりきさんは、電車を乗り継いで、市原の自宅へ戻ることになった。
ご家族にも、自分で連絡を済ませているそうだ。

こうして、トラブルの対処は一段落した。


しかし、この日のトミンは無茶苦茶だった。
混雑している上に、バイクや乗り手のレベルに差がありすぎる。
場所を取り仕切る人間がおらず、各自が好き勝手走れば、そりゃあ事故だって起こるだろう(実際何台もクラッシュしていた)。

kurokiはもう、空いているときか、どこかの主催の走行会でなければ、トミンで走りたくない。
4,000円という安価な料金と、比較的緩い参加条件で走れることが魅力だが、今日みたいな無法地帯には、近づきたくないからね。

また、トミンの運営側にも疑問を感じる。
混雑時はスタッフを増やすとか(当日は一人だけ)、予約可能な人数を絞るなどの対策は必要だったのでは?
料金を上げてでも、スタッフを増員して安全管理を強化することが、必要かも知れない。

ただ、参加する側にも、モラルの向上が必要だ。
安価な料金で走る場所を提供してくれている、という認識は必要だろう。
楽しい遊び場は自分たちで守ろうとしなきゃ、走れる場所がなくなっちゃうかもよ?


モスバーガーで珈琲を飲みながら、kuroki達は本日の走行会を振り返っていた。

くりきさんの件は残念だったが、その後の皆さんの対処には、正直感心した。
「自分は関係ないから」という態度を取る者はおらず、自発的にトラブルに対処していく様を見て、大人の集まりを実感した。
このような方々が集まってくるからこそ、マスツーリングが楽しく快適に行えるのだと思った。

また、バイクという趣味のリスクを、改めて認識する。
事故した場合には、周りの人々に面倒をかけるし、仕事だって休まなきゃならない。
バイクに反対している人に「それみたことか」と言わせる口実を与えてしまうし。
制約の範囲を、自分自身で狭めてしまうマネは、避けなければならない。

明日は我が身である。
このことを自覚するからこそ、誰一人として、くりきさんを責めなかった。
むしろ、いい勉強をさせてもらったと思うぐらいだ。

教訓。

  • 転倒時の対処フローを考えておく
  • 幹事は各自の連絡先をキチンとおさえておく
  • 保険証を必ず持参する
  • 治療費や帰りの交通費を払えるだけの現金を用意する

サーキットでの転倒は、いつ発生してもおかしくない。
幹事としては、事前に対処策を想定しておくべきだし、参加者にも自覚を促す必要があるだろう。

とはいえ、走りのオフは楽しかったね、というのが皆さんの感想だ。


お疲れ様でした>Iida幹事

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