春のつるやツーリング

週末につるやのツーリングがあるじゃないか。
久しぶりに仲間の顔を見てハナシもしたいしなぁ。

渋る嫁を説き伏せ、日帰りの約束でツーリングに参加することにした。


午前5時半起床。
空の具合は、五月晴れと呼ぶに相応しい、素晴らしい天気。
日頃の行いが良いんだな、と一人悦にいるのだが、あんまり調子に乗ると警察に赤切符もらうんで、ホドホドに飛ばすことを決意する。

駐輪場からバイクを引っ張り出し、軽く洗車したり、注油したりして、出撃態勢を整える。
軽くシャワーを浴びて、さて出発!と荷物抱えて表に出たら‥‥なんか妙な光景になっていた。

パトカーの赤色灯が点滅している。
警察がいる?なんでウチの前に?
まだスピード違反してないぞ(汗)。

kurokiの姿を確認した警備員が、近寄って声をかけた。
「あの~、こちらのレストランの方ですか?」

どうやら、ウチのマンションの1階にあるレストランに、不法侵入者が入ったようなのだ。
警報を受けた警備会社と警察がすっ飛んできて、現場の確認をしているところに、運悪くkurokiが出くわしたってコトのようだ。

免許証を見せ、簡単な質問に答えて無罪放免となったが、朝からびっくりさせられて気分が萎えてしまった。

いや。
調子に乗らないよう、神様が警告を与えてくれたんだ、と思うことにしよう。
思うのはタダだからさ(笑)。


相変わらず混んでいる首都高と中央高速を抜け、待ち合わせ場所の談合坂SAに到着する。
レストランで、けんちん定食を食べながら新聞を読みつつ、集合時間になるのを待つ。
白いご飯に納豆とお味噌汁。
正しい日本人の朝ご飯を食したkurokiは、急速に安らかな気分になり、ああ走りはイイからもう温泉に入りたいなどと堕落した気持ちになるのだった。

そうこうしているうちに、つるやの仲間が続々と到着。
久しぶりの再会に、ハナシも弾む。

程なく出発時間となり、次の休憩ポイントである双葉SAへ向かって走り出す。
土曜日の中央道は、相変わらず混んでいて、楽しくは走れない。
途中、覆面に捕まった哀れな隼やアルファロメオを横目に見ながら、淡々と距離を稼ぐのだった。

双葉SAに到着後、S氏にびっくりすることを指摘された。

「あれ?このエンジン。右側からオイル染み出てるよ」

うっそ~。
噂に聞く、TRXの持病ってヤツかい。

とにかく、このツーリングが終わったら速攻でドック入りさせなくては。
何枚の福沢諭吉がサヨナラするんだろうか‥‥とほほ。


次の集合地点である諏訪ICまでの間、Y氏のTRXとkurokiのTRXを、取り替えてみることにした。
リプレースマフラーの購入を考え中のY氏と、久しぶりにノーマルなTRXに乗ってみたいと思うkurokiの思惑が合致した格好だ。

久しぶりに乗るノーマルTRXの印象は、まずポジションが無茶苦茶楽ちんなのに驚いた。まるでネイキッド。
そして、フロントサスがとても柔らかい。低速での切り返しが非常に粘っこく、でもするりと方向を変えられる。逆に100km/h以上の高速なコーナーでは、今ひとつ頼りない印象を受ける。
やはりノーマルマフラーは刺激に欠ける。走ったのが高速道路だったせいで、風切り音の方がヒドく、ノーマルのやさしい「空気」を楽しめなかった。

小淵沢近辺の、中央道お楽しみゾーンを抜ける。



つるや関西メンバーとの集合地点である諏訪ICに到着した。

今回のツーリングの目的地は、長野県鹿教湯温泉の「つるや旅館」である。
このツーリンググループの名称は、この旅館に宿泊したことから名付けられたのだ。

諏訪ICからのルートは、諏訪IC→麦草峠(メルヘン街道)→佐久→鹿教湯温泉となっている。
日帰りで帰る予定のkurokiは、佐久まで皆と同行し、それから一人、上信越→関越→外環→松戸のルートで帰る予定だ。


市街地を抜けた我々は、程なく本日のメインである麦草峠のワィンディングにさしかかる。
麦草峠は、東京から近いこともあって、kuroki自身もたびたび走りに来ていた峠だ。

数ヶ月ぶりの峠だけあって、身体が固まってしまい、思うように走れない。
峠を楽しむよりもまず、マシンとの対話が先の状態。

そして、行く手を阻む路面の黒い補修後。通称「ミミズ」が、タイヤのグリップを奪う。
ターンインの最中に、運悪くミミズを踏んでしまうと、マシンがずるんと滑ってしまう。
なんとも気分が悪いのだ。

しかもこの補修後は、あちこちのコーナーに見かけられる上、コーナー抜けたら一面のミミズ畑だった、というイヤ~な場所もあったりして、あまりペースは上げられない。


手前に見える黒いミミズが、滑るんだ。



カブったDTを修理するJ氏。


つるやのツーリングでは、毎回誰かがトラブルに見舞われる。


ビューポイントで休憩!


麦草峠では、G氏のXJR1300に試乗させてもらった。2001年の新型モデルだ。
kurokiはかつて、XJR1200(’96)に乗っていたのだが、格段の進化に驚くことしかり。
熟成されたこのマシンは、高い完成度を誇っている。
何をやっても破綻する気がしない、絶大な安心感がある。
これほどまでに完成されていると、下手なカスタムでメーカーのセッティングを崩すのが怖くなってしまう。

まず、ポジションが楽になり、足つきやタンクのホールドがとてもやりやすくなった。
ハンドルもかなりアップライト。普段ウルトラ土下座ポジションに乗り慣れたkurokiには、落ち着かないことはなはだしい。
エンジンは、トルクの固まりのような感じだが、恐ろしく従順で扱いやすい。
サスはしなやか。ブレーキも良く効く。

すごく良くできたバイクだが‥‥良くできすぎているがゆえに、親しみにくいと感じてしまった。
例えるなら、お釈迦様の手のひらの上で遊ばれているというか、フレンドリーだけども腹を割った話が出来ないというか。

TRXとは、まるで違う方向性のバイクだった。


峠を下り、佐久近辺でつるやの仲間達と別れたkurokiは、ちょっと寄り道することにした。
例によって、小諸だ。
あの蕎麦、あの珈琲を味わうのだ!

2年ぶりの、「そば七」の蕎麦は、やはり絶品だった。


濃厚なお豆腐と、付け合わせの山椒味噌が、実に、んま~い。”


日本酒との相性が抜群なのだが、今は飲めないのが悔しい。


メインディッシュの蕎麦!

蕎麦がツユ無しでも旨い!旨い!
ツユだって、そのまま飲めちゃうぐらい旨い!

「自家焙煎珈琲こもろ」も相変わらず。思わず「ほぅ‥‥」とため息が出るほど旨い。
kuroki好みの、酸味が少なく深みがあってちょっと甘みを感じる珈琲が、実に実に美味。
イケメンマスターも、実はとても楽しくてファンキーな人だったコトが判明。

たいそう満ち足りた気分になったkurokiは、夕闇の中、家路につくのであった。


上信越道を東京方面に向かう。
とっぷり日も暮れ、山間部を通るこの高速は、真っ暗でとても怖い。
しかも対面通行が、恐怖を助長する。

暗い。
久しぶりの夜間走行で目が慣れていないとはいえ、この視界の暗さは何なんだ。
流れに乗って走るのが、異様に怖い。

背後に迫り来る車に脅えながら、ベソをかきつつ、ひた走るのだった。
関越に入ってから照明が増えて、心底ホッとするのkurokiだった。

疲れたけども、とっても楽しい一日だった。