悪夢の一日

またしても行ってみました、平日ツーリング。
今度は磐梯山の北側、喜多方あたりでラーメンでも食べてみようか。

東北自動車道を、淡々と北上し、白河ICで降りる。
とりあえず、XJR400のお別れツーリングをした、羽鳥湖近辺でも走ってみよう。

天気は快晴‥‥のはずだが、目指す山の方はどんよりと曇ってきた。
なんか、イヤ~な予感が。

ガス欠症状

ほどなく、お待ちかねの峠セクションに突入。
体をほぐしながら、ワインディングを1つ1つクリアする。
さて、そろそろペースを上げてみようと思った途端、ガク、ガク、ガクっ!
突然kuroki号がガス欠症状に陥り、止まってしまったのだ。

え、ウソ?
ガソリンは、さっき白河ICを降りたところで満タンにしたぞ?
ひょっとして、キャブにゴミでも詰まったか?

とりあえずマシンを降り、状況を確認する。
エンジンはかかる。
アイドリングもする。
だが、クラッチをつないで進もうとすると、エンストしてしまう。
いったい何故だ?

自分ではどうしようもなくなったので、YSP松戸東に電話を入れる。
今村店長の指示の元、あれこれ試してみる。

「アイドリングをするってことは、キャブには異常がありません。
 でなると、燃料を送るところが怪しい。
 ガソリンコックをリザーブにして走ってみてください。」

そろそろとクラッチをつなぐと‥‥ビンゴ!
店長の推理は見事に当たり、kuroki号は何事もなく走り出した。

ふう、やれやれ。
携帯電話がなかったら、一体どうなっていたことやら‥‥。
こんな山道を歩いて下山するなんて、泣きが入るなんてもんじゃないぞ、こりゃ。

財布よ何処

とりあえず、当初の目的通り、喜多方へ向かうことにする。

車と一緒に国道を流れていると、右足になんか当たったような気がした。
ん?
ま、気のせいか。

会津若松市内に入り喜多方への地図を確認。
ちょっと一息入れて、缶コーヒーでも飲みましょうかね、とポケットを探ると、

‥‥財布が‥‥無い‥‥。

血の気が、サーッと引く。
口の中が一瞬でカラカラになる。

俺は、なんて馬鹿なことをヤっちまったんだ~!

悔やんだトコロで仕方ない。
とりあえず、今来た道を注意深く戻ってみることにした。
黒い財布はどこだどこだ?
道路脇を、皿の目を見るように、探しながら走る。

ああ、こんなことなら蛍光色の財布にしておけば良かった。
なんてつまらない後悔をしてみたり。

日光街道R118を三往復したが、結局見つからずじまい。
ガスも心許なくなってきたので、諦めて会津若松警察に向かうことにした。

む、無念‥‥。

会津若松警察で紛失届を出し、会計課の方にお金を借りて、家路につくことになった。
電話で嫁に連絡し、カード類その他を止めてもらった。

しばらくは、ツーリングなんて禁止だね、こりゃ。
トホホと涙しながら、しょぼくれつつ帰路につくkurokiなのだった。