「柔」「厳」マシン乗り比べの巻

今日は「柔らかい」バイクと「厳しい」バイクを乗り比べる機会に恵まれた。

ブロンコ


車検の代車としてブロンコを借りてから、ブロンコであちこちを走り回っているkuroki。
それも遠くではなく、ご近所を。ぶらぶらと。

とにかく楽しい。
目尻が下がりっぱなしになる。

まず、気軽に扱える軽量な車体がイイ。
ハンドルの切れ角も十分あるので、小回りもバッチリ。
セローと同型のエンジンを積んでいるので、低速も粘る粘る。
一応オンロードだけど、オフロードだって走れちゃう。河川敷程度の砂利道なら、楽勝楽勝!

とことことことこ‥‥と、あちこちを散歩感覚で走れるこの楽しさ。
TRXとは、全く別世界の楽しさが、ブロンコにはある。

例えば、60km/h未満の速度域がとっても楽しいんで、警察にビクつく必要がない。車に抜かれても開き直れる。
そういう速度だから、視界に入る世界が違う。ゆっくり景色を眺めながら、あたりを流すのがまた楽しい。
扱いやすく、小回りの利くマシンは、路地裏に入るのが楽しくなる。TRXじゃあ躊躇しちゃうけどね。

お散歩マシン・ブロンコ。
マジで楽しい。真剣に楽しい。

う~ん、返したくない(笑)。

ラベルダ

そしてこの日も、ブロンコ君でお散歩を。
桜が満開のこの季節。
あちこちに咲き乱れる桜を見て回っていたら、いつの間にやら柏のあたりにいるじゃないか。

こうなりゃ、ついでだ。
そのまま取手のY’s FACTORYまで行ってしまった。


あれ?
軒先に見慣れないバイクがあるぞ。
もしかして、コレはもしや、噂のラベルダ?

「乗ってみる?」
店長のよねさんに言われれば、そりゃあ、乗るしかないでしょう。

早速またがり、エンジン始動。

うげっ。

なんというハンドルの遠さよ。ステップの高さよ。
まるで土下座だ。
いままでとっちゃん乗りのブロンコに乗っていただけに、余計に落差を感じる。

そして、緊張しながらクラッチをつなぐ。

‥‥すとん。

いきなりエンスト。恥ずかしい(汗)。
回転をあげておかないと、簡単にエンストするみたいだ。

気を取り直して、もう一回クラッチをつなぐ。
今度はうまく走り出せたが‥‥なんじゃこりゃ。まるでわからん!

まず、どの回転でシフトをチェンジすればいいのか、まるでわからん。
峠とかを走れたワケじゃないので、サスの動きやハンドリングも、まるでわからん。
頭ん中に「?」が浮かぶばかり。

這々の体ほうほうのていでお店に引き上げたkurokiを見て、よねさんがにんまりと笑う。
「どうだった?」
全然なんだかわからない、と答えると、あっはっはと快活に笑われた。

「でっしょ~。私もそうだったから。」
よねさんほどのキャリアのあるライダーでも、ラベルダは面食らうマシンだったようだ。

「だから最初に乗った感じを言わなかったワケですよ。」
確かに乗ってみなきゃ、わかんないよ、コレは。

よねさんが言う。

「私、ずっと国産ばかり乗ってて、バイクなんてこんなモンだと思ってました。
 実際スペックを見ただけで、バイクの乗り味、操縦性なんは、ほぼ間違いなく当たるんですよ。
 だけどもラベルダは違った。
 ガツーンと一発食らいましたね。
 今まで、バイクをナメてました(笑)。」

うん、確かに。
kuroki自身も、最近の乗りやすいバイクにしか乗ってなかったから、バイクとはおおよそこういうモンだと思い込んでいた。
だけど、こんなに違う世界があるとは‥‥。

例えて言うなら、国内の大手メーカーのビールしか飲んだことがない人に、ベルギー地ビールを飲ませた感じかな?
(ビール好きしか判らないネタでゴメン)

じゃじゃ馬マシン・ラベルダ。
乗りにくさの隙間に見え隠れする、麻薬のような楽しさを感じられるマシン。
これを峠に持ち込んで、乗り込んでみたら‥‥すっかり虜になっているかもしれない。

それはそれで‥‥ヤバイかも。